労働基準監督署長奮戦記―労働Gメン相良隆志

企業としては「怖い」イメージのある労働Ｇメンですが、これまでに同様の小説等を読んだことはありませんでした。刑事ものと比較すると、あまり盛り上がらないというか、淡々と話が進んでいく感じ。ある意味、実像に近いのかもしれません。「悪を許さない！」というよりも、「出来れば事件にせず、たまっている案件を早く処理してしまいたいなあ・・・」という、正義感の塊でないところが逆に親近感すら覚えます。あまり一般受けするテーマでは無いので、この分野の小説はなかなか数多くは出てこないだろうな、という感想です。